更新日:2009年9月7日

クリニックからのメッセージ


★西洋医学と東洋医学 その光と影★                      2009年9月7日

つい先日のことです。s町から14歳のシーズー、チロちゃん(仮名)が診察に来ました。1ヶ月前から歩きづらくなり、他の病院で治療を受けていましたが、最近は動くこともできなくなって、便を排泄することも困難であるということです。2週間前にMRI検査を受けており、椎間板ヘルニアの診断がされています。飼い主の方は注射や薬を投与しても、だんだん弱っていく愛犬を見ていることができず、他によい治療法がないものかとあちこちに尋ねられて、鍼治療に最後の望みをかけて当院に来られたのです。
チロちゃんを観察していると奇妙なことに気づきました。目に光がなく、脈が弱く、全体に精気がないのです。血液検査をしてみると、赤血球が正常値の1/3しかなく、極度の貧血が見つかりました。これではふらふらして歩けなくなるのも当然です。チロちゃんは1ヶ月前からステロイドを投与されていました。ステロイドは神経疾患に良く使われる薬です。しかし、長期間、漫然と使用すると副作用が現れやすいので注意が必要です。チロちゃんはステロイドの副作用で、胃や腸からじわじわと出血が続き、貧血が進行したのです。治療をしていた病院ではレントゲンとMRIの検査で椎間板ヘルニアと診断していたので、弱っていくチロちゃんを見ても、それ以外の原因を見逃していたのです。私は脈を取りますが、西洋医学では脈を取ることをしません。脈による診断は東洋医学独特のものです。脈を取ることによってさまざまな情報が得られます。時には肝臓や腎臓の不調も脈でわかります。
チロちゃんの不調は貧血によるものなので、検査結果をつけてもとの病院にお返ししました。貧血が治れば、鍼治療が良いでしょう。
トイプードルのマロちゃん(仮名)が来院したのは6月の初めでした。マロちゃんは前肢と後肢がともに麻痺して毛布の上に寝たまま運ばれてきました。1月から麻痺が始まり、一進一退を繰り返し、ステロイドと痛み止めを投与されていました。ここ2週間は食欲もないという状態でした。ところがこれまで2件の病院に行ったのに診断がついていません。私は唖然として、すぐMRI検査を勧めました。MRIは病変の正確な場所と損傷の程度を判定する優れた検査です。回復するかしないかも判定できます。検査の結果、頚椎の5番と6番に脊髄損傷があり、回復は困難と診断されました。診断がどうであれ、損傷の場所が正確にわかれば鍼治療はできます。マロちゃんは12回の鍼治療を受けて、7月22日には立ち上がって4本の足で歩けるようになりました。MRIで正確な診断をし、的確なツボに鍼治療をした成果です。最新の西洋医学と伝統的な東洋医学が結びついた成果でもありました。     (名越譲治)

★おたまじゃくしの警告★                              2009年7月16日

6月4日、石川県七尾市でおたまじゃくしが空から降ってきたのが見つかりました。6日には七尾市から80Kmはなれた白山市でも同じ現象がありました。この不思議な現象に当初はつむじ風によるものという説明がされていました。ここまでは皆様もご存知のことと思います。しかし、11日には輪島市、15日には広島県でもおたまじゃくしが発見され、その後、静岡県浜松市、埼玉県久喜市でも同じ現象が次々に起こったことが報道されました。NHKの報道によるとこの事件が起こった各地に共通することはいずれもサギの生息地であるということでした。シラサギの生態に詳しい筑波大学の藤岡正博准教授は「シラサギは、オタマジャクシや小魚といった餌をいったん飲み込んだまま巣まで運び、吐き戻して、ひなに与えるが、まれに飛んでいる途中に吐くこともある」と話しています。しかし、埼玉県久喜市の発見者は「35年ここに暮らしてこんなことは初めてです」とその驚きを語っています。
おたまじゃくしが空から降ってきたという現象は非常に珍しいことです。それがひとつの地方で起こったことならば珍事となるでしょう。でも、それがあちこちで起こったならば珍事では済まされません。それは何か異常事態が自然界で進行しているということです。この事件はインターネットでも話題に上り、さまざまな意見が出ました。その中で私が注目した情報は農協に勤める方からのものでした。
それによりますと、今年から全国で新しい農薬が使われ始めています。この農薬は外国から輸入されたもので、田植えのときに使用されます。従来の農薬はお米の収穫まで5回使用しなければなりませんでしたが、この新しい農薬は1回まくだけでよいそうです。問題なのはこの農薬が何の説明もなく、中央で決定されて全国の農協でいっせいに使用されているということです。現場の農家の人は農協から支給されたものを疑問もなく使っています。そして、おたまじゃくしが汚染され、それを食べたサギが空中で吐いたのです。
おたまじゃくしはいつものように水田を泳いでいました。サギもいつものようにえさを食べました。でも、全国各地でおたまじゃくしが空から降ってきたのです。埼玉県では35年間なかったことでした。そして、今年初めて新しい農薬が使われました。おたまじゃくしのことはニュースになっても、この農薬のことは今後も決してニュースにはならないでしょう。なぜでしょう。それは政治と利権の問題かもしれません。
私はうちの家内に、「今後、今年のお米を買うときは、少し高くても必ず無農薬のお米を買ってね。」とお願いしました。農林水産省や農協が国民の健康と食の安全を真剣に考えているとは思われないからです。おたまじゃくしが教えてくれたことは今すぐではなく、何年もたってから表面化するでしょう。 (名越譲治)

★犬にもあるギックリ腰★                              2009年4月21日

最近、足腰が弱って、足のふるえが止まらないとか、腰に痛みがあり段差を上れない、動きたがらないという患者さんが増えています。ほとんどのケースは変形性関節炎か腰椎の椎間板ヘルニアに関連するものです。以前は比較的高齢の犬に多かったのですが、最近は4〜5歳の中年の犬にも発症しています。
最初に見られる症状は腰と関節の痛みです。痛みは前触れもなく突然現れます。動物は歩くことを嫌がり、背中を丸めてじっとしています。抱き上げると痛みのため鳴きます。時には痛みのために嘔吐をすることもあります。
症状が進行すると、腰がふらつき、歩行障害が見られます。さらに悪化すると後足の麻痺が見られ、起立や体重をかけることができなくなります。痛みから徐々に麻痺に至ることもありますが、最初から突然麻痺が起こることもあります。
診断のために身体検査とレントゲン検査が行なわれます。麻痺がひどい場合はMRI という特殊な検査も必要です。軽い痛みは消炎剤と2〜3週間の安静のみで治ります。痛みが強いときはオゾン療法や鍼治療を併用します。しびれや麻痺があるときは鍼治療が有効です。また、磨り減った関節を再生するホメオパシーの薬や損傷した神経を再生する組織細胞製剤も使います。
麻痺がある場合はMRI検査が必要です。MRIでは脊髄の損傷の程度や回復が可能かどうかが判定されます。MRIの結果、手術で回復が可能と判断された場合は手術をお勧めします。しかし、高齢の犬では手術ができないこともあります。また、アメリカでの統計では椎間板ヘルニアで手術をしたときの回復率と鍼治療をしたときの回復率がほとんど違わないことが発表されています。それ以来、アメリカでは鍼治療を選ぶ人がいっきに増加しました。もちろん、手術をした後に鍼治療をすることもできます。手術では麻痺が回復せず、その後の鍼治療で回復した例もあります。
変形性関節炎や椎間板ヘルニアに罹りやすい犬には特徴があります。犬種ではダックスフントが最も多く、ビーグルとシーズーが続きます。年齢は中年以降の犬です。運動不足や肥満の犬は罹りやすく、治りにくいです。
適度な運動と体重のコントロール、それに関節のサプリメントの投与で予防が可能です。「ふしぶし元気」というサプリメントは関節をサポートするグルコサミン、コンドロイチンに加えて炎症を抑えるMSMを配合したものです。私のこれまでの臨床経験ではこのサプリメントがもっとも有効です。お値段も他の製品に比べてリーズナブルです。     (名越譲治)

★ホメオパシー講演会のお知らせ★                      2008年11月27日

日本ホメオパシー医学会専門医で医師の板村論子先生による一般向けの講演会が行なわれます。
"ホメオパシー"という言葉をはじめて聴く人も多いと思います。
日本ではほとんど知られていないホメオパシーですが、200年以上続いている相補・代替・伝統医療のひとつです。ヨーロッパの多くの国々では、健康保険制度に取り入れられた医療として普及しています。日本ではホメオパシーは始まったばかりです。実際まだホメオパシーの治療ができる医師の数が少なく、さらに残念なことに、一部では医師でない人によって治療行為がなされています。
 ホメオパシーとは一体どのような治療なのか? 本当にホメオパシーは効くのか、安全な治療なのか? 治療を受ける人の中にはこのような不安を持っている人もいるのではないでしょうか。そこで今回、日本ホメオパシー医学会では、一人でも多くの方にホメオパシーについて知っていただくために、一般向けのセミナーを企画しました。ホメオパシーに興味のある方、これからホメオパシーの診察を希望されている方はぜひご参加ください。

主  催: 日本ホメオパシー医学会
■ 日  時: 2009年1月17日(土)受付14 : 30より 講演 15 : 00〜17 : 00
■ 会  場: アクロス福岡 会議室608
          (福岡 地下鉄空港線 天神駅 天神東口より 徒歩約3分)
■ 参 加 費: 3,000円(当日徴収させていただきます)
■ 講  師: 板村論子 医師 (MD., Ph, D., MFHom )
事前申し込みが必要です。住所、氏名、職業、電話番号を明記の上、日本ホメオパシー医学会事務局へお申し込み下さい。折り返し、参加証、地図をお送りいたします。
日本ホメオパシー医学会事務局 
FAX 03-6280-8859 E-mail info@jpsh.jp

★東洋医学が教える 冬の過ごし方★                       2008年11月27日

東洋では古代から人と宇宙は一体であると考えられてきました。人々は太陽や月や星の動きを観察し、宇宙の変化が大地に反映され、雨や風をおこし、四季を造ることを知っていました。また、宇宙の変化がそのまま人や動物の体に反映することも知っていました。月の満ち欠けは満潮と干潮を起こしますが、地球上のほとんどすべての生物に影響を与えています。多くの生物は満月に産卵します。満月の日は交通事故や救急車の出動が増加します。私の病院の患者さんの中にも満月と新月の日にテンカンの発作を起こす犬がいます。
古代の東洋ではマクロコスモスの宇宙の変化がミクロコスモスである人体の変化につながっていると考えられていました。この変化を説明したものが陰陽五行説と呼ばれ、東洋医学の根幹を成しています。陰陽五行説によると冬は陰の季節で、腎に注意する必要があります。
冬に限らず、ほとんどの病気は「冷え」が原因となるようです。体を温めると白血球や免疫系の働きが高まりますが、体を冷やすと免疫系は低下します。健康を維持するためには体を冷やさないことが一番です。寒がりの犬はセーターや洋服を着せることをお勧めします。そして冷たい水ではなく、少し温めた水を与えましょう。皆様も冷水をがぶ飲みすることは避けられたほうが良いです。なるべくお茶やお湯を飲むことをお勧めします。お父さんにも「ロック」や「水割り」ではなく、「お湯割り」を勧めましょう。おなかを冷やすことは万病の元です。子供に腹巻をさせる家庭は少なくなりましたが、これは大切にしたい習慣です。
東洋医学では医食同源の立場から食材を陰陽に分け、体を温めるものと冷やすものに分けています。体を温めるには陽の食材が必要です。植物は冬には葉を枯らし、すべてのエネルギーを根に蓄えます。冬の根菜類はほとんどが陽の食材です。また、ニンジン、ショウガ、カブ、玄米、白米もお勧めです。他にはサバ、アジ、イワシ、エビ、鶏肉なども陽の食材です。よく煮て与えましょう。生野菜は体を冷やします。また、海草やゴマ、ゴボウ、黒豆などの黒い食品は腎を保護します。これらの食材をフードに加えるだけでも効果が期待できます。
お米は夏の間、太陽の気をいっぱいに受けて育ちます。ですから陽の気に満ちています。これをお餅にしてお正月に食べる習慣は寒い冬をすごす日本人の知恵です。一方、麦は冬に寒の気を受けて育ち、体を冷やす陰の食材です。ですから、暑い夏にはソーメンや冷麦や麦茶で体を冷やすのです。ビールも冬には控えたいものです。
「腎」は「冷え」に弱い臓器です。ですから冬に最も影響を受けやすいのです。東洋医学の「腎」は腎臓、膀胱だけではなく、成長、発育、生殖に関する器官に関係しています。冬に多い腎の病気には膀胱炎、尿失禁、前立腺炎、卵巣子宮疾患、腰痛症、高齢による足腰の弱り、耳の病気も含まれます。
腎機能が低下すると難聴になることも知られています。水を飲む健康法がありますが、あまり水を飲みすぎると腎を傷めます。ほどほどにしましょう。                          (名越譲治)

★汚染米とフードの話★                                2008年10月16日

先月から汚染米の話がテレビや新聞をにぎわせています。カビや農薬で汚染されたお米は食用には使えません。しかし、糊の原料としては使えるそうです。これを工業用のお米といいます。その汚染米がお酒やお菓子に使われたという報道から始まって、病院やお年寄りの施設でも給食に使われていたということでした。幸いなことに、健康被害は出なかったので、ギョーザのような大事件には至りませんでしたが、商品の返品や風評被害はすさまじく、数十億円に上るようです。このニュースを聞きながら私はペットフードにはこのお米が使われているだろうなーと考えていました。ペットフードの原料として工業用のお米を使うことは法律的にはまったく問題がありません。なぜなら、ペットフードを取り締まる法律そのものがないからです。汚染米であっても高熱で処理すれば問題なく食用になります。現に汚染米を使ったお餅やお赤飯を食べた人からは健康被害はありませんでした。人の食品業界には食品衛生法という法律があります。それにもかかわらず、すこしでも利益を上げるために、さまざまな法律違反が吹き出しています。雪印から始まったこの業界の体質にはあきれてものも言えません。まして無法地帯のペットフード業界の現実は想像することすらできません。
業界の関係者から直接聞いた話によると、日本のペットフードの中には中国で作られているものが多いそうです。日本のメーカーは国内で作るよりも中国で作ったほうが安く上がるので、現地の工場に注文しているのです。中国で製造しても、日本で袋詰めをすれば、最終加工地が日本なので「国産フード」になるそうです。中には中国のメーカーの安いフードを輸入して、中身をそのまま自社の袋に入れ替えて販売しているメーカーもあります。私の友人があるペットフード工場を見学したとき、中国から来た「ささみジャーキー」が中国語の袋から日本語の袋に入れ替えられている現場を見たそうです。工場を案内してくれた人はさも当然のことのように、「この工程をリパック(入れ替え)といいます。」と説明していたそうです。このメーカーは大手の有名な会社なので、皆さんが購入されている「ささみジャーキー」の中にもこのメーカーのものがあると思います。
昨年の春、アメリカでペットフードを食べた犬や猫が大量に死亡するという事件が起こりました。ペットフードの原料の小麦グルテンにメラミンという化学物質が違法に混入され、それが腎不全を起こしたのです。被害が公式に認められたのは347頭の犬と猫で、そのうち226頭が死亡しました。メラミンを混入した理由は小麦グルテンの蛋白質の含有量を多く見せかけるためでした。こんなことをしたのは中国の山東省浜州市に本社がある浜州富田生物科技有限公司という会社でした。同社は米国のウィルバー・エリス社にペットフード原料として、プラスチックや肥料の製造に使用される化学物質メラミンを含んだ小麦グルテンを輸出したのです。
この小麦グルテンを原料にして製造されたペットフードにメラミンが含まれていたために多くの犬や猫が犠牲になりました。このフードを販売したメーカーは直ちに製品の回収に乗り出しました。そのメーカーはメニューフーズ社、デルモンテペットプロダクト社、ヒルズ社、ネッスルピュリナペットケア社、サンシャインマイルズ社、ナチュラルバランスペットフード社、ロイヤルカナン社、シージェーフード社、スマートパック社、シェナゴンバレーペットフード社、アメリカンニュートリッション社、P&Gペットケアー社(アイムス、ニュートロ)など十数社に上りました。
メラニンを含んだ原料を輸出した中国の会社はひとつなのに、なぜこんなに多くのメーカーが巻き込まれたのでしょうか。しかも輸出された量はたった800トン(9000万円相当)だったのです。原料を輸入したウィルバー・エリス社はこれを4ヵ所のペットフード工場に卸しました。この4ヵ所の下請工場が関係するすべてのメーカーの製品を作っていたのです。つまり、メーカーは自社の工場は持たず、配合のレシピだけを指定して工場に注文し、製品を作っていたのです。工場ではA社の原料もB社の原料も共通する素材は同じものを使い、ビーフやチキンやフィッシュなどの配合のレシピだけを違えて、さまざまなブランドの製品を作っていたというわけです。メラニンに汚染された原料を使った同じラインで多数のメーカーの製品が作られたため、どのメーカーの製品に混入されたかも調べることができなくて、やむなく関係するすべてのメーカーが回収に踏み切ったのです。
ですから、やれヒルズだの、ナチュラルバランスだの、ニュートロだのと競っていても、極端な表現をすれば、同じ工場で同じ原料で作られていたといってもそう大きな間違いではなかったのです。この事実を知ったとき私は大笑いをしました。そして、このフードがいい、あのフードがいいと議論している人たちがこっけいに見えました。
 中国から輸入されているフードにはどんな原料が使われているのでしょうか。もし、メタミドホスなどの農薬で汚染されているとしても、それを規制する法律も検査する義務もない現状では「フードさえ与えていれば大丈夫ですよ。」などとは決して言えないのです。事実を知れば知るほど食の安全には無関心ではいられなくなります。もっと知りたい方は11月1日の食育祭においでください。                            (名越譲治)

★11月はドッグマンスです★                            2008年10月16日

今年もまたドッグマンスがやってきます。2003年に始まったこの活動も5年目を迎えます。犬猫の殺処分数、年間ワースト1の街・福岡を何とかしようと有志が立ち上ったのがキッカケでした。エンゼルペットクリニックでもこの趣旨に賛同し、当初よりイベントに参加しております。
さて、今年のエンゼル企画(笑)は11月1日の食育祭で幕を開けます。通常ドッグマンスと言えば、動物だけの話題に終始しがちですが、この食育祭は元々「人間の食と環境を考える」という「人のため」のイベントです。沢山の興味深いテーマがあるのですが、その一つとして「ペットを元気にする食事」というタイトルで当院院長もお話をさせて頂きます。会場へはエコバック、マイ箸、マイカップをご持参下さい♪
【食育祭 in ふくおか 2008】
日時 11月1日(土)10:00〜17:00(一部を除く)
場所 春日クローバープラザ
   〒816-0804 春日市原町3-1-7
料金 前売券 800円 当日券1000円
   高校生まで無料
お話や出店やコンサートなど盛り沢山の内容で、1日中楽しめます!当院にて前売券発売中です。因みに院長のお話は15時〜17時まで「センター棟東5階:研修室508(B)」にて行われますので、ご興味がおありの方は是非お運び下さいませ。
今年はもう一つ企画があります。ペット問題研究家の山崎恵子先生をお招きして、11月29日(土)に古賀市で午後1時半から3時間のセミナーを行います。身近な話題から世界を見据える、ウイットに富んだ山崎先生のお話をお楽しみ下さい。詳細をご希望の方は当院スタッフまでお申し付け下さい。
これ以外にも様々な催しが行われています。皆様是非、ドッグマンス福岡のHPにアクセスしてみて下さいね! HPアドレス→ http://www.dogmonth.net/ 
イベントカレンダーは当院にて無料配布中です☆                            (松島美穂)

★休診のお知らせ★                                  2008年10月16日

11月22日(土)はセミナーのため院長が上京いたしますので休診させていただきます。

★良い食事の条件★                                  2008年9月28日

ドッグフードのラベルには「総合栄養食」と書いてあります。これを見るとドッグフードを与えていれば、ほかのものは一切必要ないという印象を受けますし、メーカーもそう宣伝しています。また、ドッグフード以外のものは一切与えてはいけないと指導している動物病院もあります。でもそれは本当でしょうか。アメリカからの研究報告によると、どうやらそれは間違いのようです。アメリカの栄養学者の最大の関心事はアメリカ人の肥満です。肥満の研究にはたくさんのお金が使われ、多くのサプリメントが開発されてきました。肥満の研究によってドッグフードの欠陥が明らかになったのです。犬にドッグフードを無制限に与えると肥満します。これは実験でも証明されています。しかし、野生の犬は肥満しません。犬に限らず野生動物には肥満が見られません。研究者たちはこれに目をつけました。犬での実験は時間がかかり、人道的にも問題があるので、肥満の研究はネズミで行なわれました。野生のネズミは肥満しません。なぜなら、必要な量の食事で満足しているからです。しかし、ドッグフードと同じように、合成されたネズミ用のマウスフードだけを自由に食べさせた場合は食欲のコントロールが狂ってしまい、体重が40%も増加しました。なぜネズミは食欲が亢進したのでしょう。それは体がマウスフードに満足しなかったからです。体はある種の栄養素が不足していると、それを補うまでいくらでも食べ続けるのです。では、何が不足していたのでしょう。それは酵素でした。酵素は肉や野菜にたくさん含まれていますが、摂氏48度以上になると破壊されてしまいます。マウスフードは製造過程の途中で高温で処理されますので酵素がなくなっていたのです。マウスフードだけを与えられたネズミを解剖すると、すい臓が肥大し、脳が萎縮していました。フードだけの食事では酵素を作るすい臓に負担がかかり、脳の発達が遅れることが証明されました。次に研究者たちは酵素のたっぷり入った生野菜や生肉を無制限に与えました。野生のネズミが本来食べていた生の食事を与えられたグループでは肥満は見られませんでした。
 一連の研究によって、生の比率がゼロ、あるいはゼロに近い食事を続けると肥満することがわかりました。酵素の不足などにより、体がストレスを感じて調節機能が狂ってしまうからです。もちろんドッグフードもマウスフードも栄養満点に作ってありますから、それで病気になることはないでしょうが、栄養があるだけでは良い食事の条件を満たすことはできないのです。
 食欲をコントロールしているのは脳の視床下部というところです。脳は血液中の糖や脂肪の量を感知して、エアコンの設定温度と同じように一定の基準を下回ると「食べよ」という指示を出し、基準点を超えると「もう食べなくて良い」という指示を出します。それで食欲が出たり、満腹感が出たりするのです。ところがこの基準点が狂って高く設定されると、望ましい体重を超えても、脳は「食べよ」という指示を出し続けるので肥満がおこります。しかもこの指示は脳自体によるものなので「意思」の力で抑えることはできません。ダイエットを試みる人が一定の期間はがまんして食べる量を制限しても、結局は食欲を抑えることができず、リバウンドするのは当然のことなのです。ダイエットを成功させる正しい方法は高くなった基準点を正常な点まで下げることです。そのポイントのひとつが生の食事なのです。
1985年にアメリカの研究者が肥満している人と高血圧の人に生の比率が60%という食事をしてもらったところ、食べたいだけ食べて減量に成功しました。高血圧の人は血圧が下がりました。生の比率が高い食事は加熱調理したものに比べてビタミンや栄養素の熱による損失が少ないため体がより満足します。その結果、少ない量で食欲が満たされ、減量ができたのです。
 世界中の伝統的な料理を調査した研究者はどの国でも伝統的な料理には一定の割合で生の料理があると報告しています。上記の実験では短期間に結果を出す必要があったので、生の割合を六割としましたが、伝統的な料理では二割前後だと思われます。和食でいえば、大根おろし、きゅうりもみ、酢の物、刺身、ぬか漬けなどです。そういう食事をしていれば腹八分で満足できたし、肥満もなかったのでしょう。生の割合が高い食事は体のストレスを減らします。また、腸内微生物の生態系が良くなり、アレルギーが減り、酵素を多く含んでいるので健康のレベルも高くなります。伝統的な料理は人の健康に寄与したからこそ歴史の風雪に耐えて伝えられてきたのです。
 ドッグフードだけという食事が決して完全ではないことがお分かりいただけましたか。生の食材がないと犬はストレスを感じ、食欲の基準点が狂ってしまい、肥満になるのです。ストレスは多くの病気の原因でもあり、最近は癌の原因にもなるのではといわれています。
人は何万年も前から火を使って調理した食事と生の食事を組み合わせて生きてきました。犬や猫は野生のときは生の食事を摂り、人と生活するようになると調理したものと生のものを摂ってきました。そして今、ペットフードが開発され、犬や猫は史上初めて生がゼロという食事を摂らされています。これは壮大な実験です。その結果、かつては動物の世界ではありえなかった肥満という現象がおこっています。そしてこの不自然な食事でこの先どんな病気や現象が現れるのでしょうか。私たちもかつて祖先が摂っていた伝統的な食事から離れ、生の割合が極端に低くなっています。これが現代人のストレスと肥満の原因のひとつであると栄養学者は指摘しています。
 さて、犬に生のものを与えるには最初はドッグフードに生野菜を細かく刻んで混ぜて、おやつにフルーツを試してみると良いでしょう。タマネギ以外ならばどんな野菜でも使えます。サラダに使う柔らかい野菜は刻むだけでよく、ニンジンなどのやや消化しにくいものはおろし金でおろして与えます。今、ドッグフードだけを与えて、しかも肥満で困っている方や、より健康を目指したい方は是非試してみてください。

引用文献 丸元淑生著 たたかわないダイエット 講談社 2000

★害を与えない治療★                                 2008年8月27日

動物の治療をするときに、特に注意すべきことは治療によって害を与えてはならないということです。犬や猫は人に比べて体重も小さく、はるかに壊れやすい生命なので、薬の副作用や麻酔や手術の悪影響も受けやすいのです。
通常使われる薬で最も副作用が出やすいのは抗生物質とステロイドです。また、この二つの薬剤は動物病院で最も多く使われているのも事実です。先日、やむをえず二種類の抗生剤を4ヶ月もの間飲ませ続けているという犬に出会い、驚きました。こんなことがまかり通っているのも、現代の医学が免疫力や自然治癒力をほとんど無視していることが原因だと思います。風邪を引いて、細菌の感染が始まると、白血球が増加し、身体は熱を出して、菌を殺そうとします。ほとんどの風邪は2〜3日休むと自然に治ります。しかし、ここで抗生剤を使うと、菌を殺すという白血球の仕事がなくなります。熱が出るたびに抗生剤を服用すれば、白血球は出番がなくなり、怠けてしまって、いつのまにか免疫力は低下してしまうのです。
また、整体の創始者、野口晴哉(1911−1976)によると、風邪というのは病気ではなく、身体の排毒作用だといいます。私たちは知らず知らずのうちにさまざまな毒素を溜め込むので、年に1〜2回は熱を出し、身体のさまざまな穴から分泌物を出し、排毒をするのだそうです。ですから毎年、風邪にかかっているうちは健康だが、風邪をひかなくなったら危ないというのです。毎年風邪をひいていたおばあさんが、ある年に風邪をひかなくて、今年は元気に冬を越せたと喜んでいたら、夏になって癌にかかって亡くなったという話が野口の本に載っています。
頭痛や発熱は身体からのメッセージです。ストレスや疲れがたまって、これ以上は無理ができませんよと体が訴えているのでしょう。あるいは野口がいうように排毒の時期かもしれません。しばらく身体を休めれば、風邪は自然と通り過ぎていくのに、薬で熱を下げ、自然治癒力の働きを阻害して、あるいは毒素の排出を妨害すればその先に何が待っているのでしょう。
さて、人は仕事や学校を休むわけにはいかないので、時には抗生剤や解熱剤を使わざるを得ないこともありますが、できれば漢方薬などの薬害の少ない薬を上手に使って風邪をやり過ごす方が良いでしょう。しかし、動物にはよほどの高熱が持続しない限りは抗生剤を安易に使用すべきではないと思います。もっとも、子犬や年を取った動物は免疫力が弱いので、もっとも安全な抗生剤を注意して短期間だけ使用します。
抗生剤の副作用として最も多いのは嘔吐、下痢、食欲不振などの胃腸障害です。同じような副作用は人でもおこりますが、身体の小さな動物での副作用の発生は人よりも多く、その程度もひどいのです。これらの症状は薬の投与を中止すればすぐよくなりますが、腸の中では別の変化が起こっていることがあります。それが最近注目されているリーキーガット(洩れる腸)です。抗生物質は腸の中の有用な腸内細菌を死滅させてしまい、その結果、悪玉菌や酵母菌が増殖します。すると悪玉菌の出す毒素が腸の吸収機構に損傷を与えてしまいます。腸の吸収機構はたとえてみれば細かい金網のようなもので、食物は小さな分子にまで分解されてこの金網を通り、吸収されます。ところが悪玉菌の毒素によってこの金網が破れると、普段は吸収されない分子量の大きい蛋白質や毒素や細菌が難なく吸収されてしまうのです。この蛋白質がアレルギーやアトピーをおこします。また、毒素や細菌は肝不全や腎不全や関節炎、癌の原因となります。そして身体の免疫機構が徐々に破壊され、老化が急速に進行します。腸内細菌を殺すのは抗生物質だけではなく、ドッグフードやジャーキーに含まれる添加物や殺菌剤も同じ役割を果たします。腸内細菌のうち善玉菌は毒素を中和したり、発癌物質を破壊したり、病原菌の増殖を抑えたりして身体の免疫を守っています。善玉菌を補給するため私たちは納豆やヨーグルトを食べていますが、一年中フードだけを食べている犬はどうすればよいのでしょう。その解決策はサプリメントにあります。また善玉菌は加工食品だけではなく、肉食中心、野菜不足の食事やアルコールでも破壊されます。
 このように薬や一部の食事は身体に害を与えることがあります。それを理解して上手に薬を使用し、食事のやり方やサプリの使用を考えていくことが健康を維持する秘訣でしょう。

★パピークラスご案内★                                2008年8月18日

パピーとお暮らしの皆様へ

残暑厳しき折り、皆様お元気にお過ごしでしょうか?
病院の新聞でもご案内させて頂きました通り、この度エンゼルペットクリニックでは念願のパピークラスを再開する運びとなりましたので、ご案内申し上げます。
講師にお招きするのは九州でも3名しかいらっしゃらないJAHA認定インストラクターの垂谷智子先生です。ワンちゃんと飼い主さん、双方の立場でものごとを考える、楽しくて親切な教室になると思います。

初回パピークラスは

9月3 日(水) 人のみ 
9月17日(水) 犬連れ
10月1日(水) 犬連れ
10月15日(水) 犬連れ
10月29日(水) 犬連れ

というスケジュールになっております。
時間はいずれも、午後1時半から2時半までの1時間です。
定員がございますので、必ず事前にお電話でお申し込み下さい。
また、ご不明な点がございましたらご遠慮なくお知らせ下さい。

ご愛犬との毎日がもっと豊かになるお手伝いができればと願っております。
皆様にお目にかかれますことを楽しみいたしております。
暑い毎日が続きます。皆様どうぞご自愛くださいますように。

「対象」生後6ヶ月未満のワンちゃんとその飼い主さん

日時」 毎月2回(第1、第3水曜日)13時30分〜14時30分
(人間用お茶&お菓子付き!)

「場所」 エンゼルペットクリニック 待合室

「料金」 全5回 1回2000円(テキスト代を含む)

講師」 垂谷智子(たるたにともこ)
JAHA(日本動物病院福祉協会)認定 家庭犬しつけインストラクター

主な内容】   
第1回 (飼い主さんのみご参加の講義)
  犬のボディランゲージ 犬はどうやって物事を学ぶのか
生活環境の整え方(サークルやクレートの使い方、おもちゃの選び方)
トイレの教え方 じゃれがみの対処方法 お留守番 お散歩 
犬との遊び方 食事、おやつの与え方 犬を落ち着かせるには
社会化の進め方
第2回  アイコンタクト ほめ方 おいで リードに頼らず犬を動かす
第3回  おすわり ふせ 解放の号令
第4回  まて 犬と一緒に歩く
第5回  まとめ ワンちゃんと一緒にゲーム

※毎回10分程度、日常のお手入れについてエンゼルペットクリニック看護士によるお話もあります。(ブラッシング、耳のお手入れ、肛門腺のお手入れ、シャンプー、爪切り、歯磨きなど)

エンゼルペットクリニック
院長 名越譲治
スタッフ一同

★夏の対策★                                       2008年7月29日

熱中症
犬や猫にとって夏はつらい季節です。人は汗を出すことで体温を調節することができますが、犬や猫には水分を排泄する汗腺がないからです。ですから人のように汗をかいて体温を調節することができず、もっぱら呼吸により熱を放出します。しかし、あまりにも高温の環境にさらされて、水分を補給することができなくなると、体内に熱が蓄積し、その結果、脱水症状や熱によるけいれんをおこし、死亡することもあります。これが熱中症です。熱中症は次のような場合に起こりやすくなります。
@ 締め切った室内や車の中にエアコンなしに放置されたとき。(車内では短時間でも危険)
A 屋外で直射日光に長時間さらされたとき
B 暑い時期に過度な運動をしたとき
C 水分の補給が絶たれたとき
D シャンプーの後、熱いドライアーをかけすぎたとき
シーズーやパグに代表される鼻の短い犬種は熱中症になりやすい種類です。なぜだかわかりますか。鼻の長い犬は熱い空気が入ってくると粘膜で冷やされますが、鼻の短い犬は冷やされにくいからです。また、寒い地方が原産の犬も熱中症をおこし易い犬種です。シベリアンハスキー、アラスカンマラミュートなどです。一方、ゴールデンレトリバーやラブラドルレトリバーも夏に弱い犬種です。
 熱中症の対策は
@ 室内や車内を涼しくしておく
A 風通しの良い日陰においておく
B 朝早くか夜遅くの涼しい時間に散歩に行く
C 水の補給を切らさない
D シャンプーでは低温のドライアーをかける
熱中症の症状は
@ 呼吸が速く、ぐったりしている
A 名前を呼んでも反応が鈍い
 などです。
 最初にすべき応急処置は
@ エアコンをかけて、扇風機を直接体に当てる
A アイスパックを腋の下やおなかに当てる
B 水をかけるか、水浴させる
 これらの処置でほとんどは大事に至りませんが、ご心配な場合は病院に電話して、指示を仰いでください。回復が見られないときは病院での治療や点滴などが必要です。
      
急性皮膚炎
お腹やお尻の周りの皮膚が真っ赤になって、丸く脱毛し、痒くてたまらない急性の皮膚炎が突然発生します。これはホットスポットとも呼ばれ、夏に多い皮膚病です。原因は不潔な皮膚に発生した細菌です。対策は
@ こまめにブラッシングをして、抜け毛をすべて取り去り、皮膚の表面を風とうしの良いさらさらの状態にしておく
A 定期的にシャンプーをして皮膚を清潔に保つことです。
発病後は直ちに治療しないと急速に広がります。

雷 花火
ほとんどの犬は雷が嫌いです。雷対策に良く使われるのはフラワーレメディです。これは花のエッセンスから作られたもので、恐怖や不安などの感情を癒す作用があります。ほとんどの例ではフラワーレメディである程度の効果が見られますが、不十分な場合はホメオパシーを試してみるべきでしょう。でも、雷を怖がる犬は、何に対しても怖がっていることが多いので、日ごろから社会性を高め、落ち着いた性格を作ることが必要です。 (名越譲治)

★フラワーレメディのお話★                             2008年7月29日
寂しいとき、悲しいとき、心配なとき、やる気が出ないとき、自信を失ったときに、飲めばたちまち元気になる「魔法の液体」があることをご存知ですか。それがフラワーレメディです。最初にフラワーレメディに出会ったとき、私は自分に試してみてその効果に驚きました。ほとんどのネガティブな感情がなくなってしまうのです。
フラワーレメディは1930年代に英国の医師、エドワード・バッチ博士によって開発されました。バッチ先生は人が病気になる最初の原因はネガティブな感情だと考えたのです。寂しさや恐れなどの感情が長い間続くと肉体に影響を与え、それが病気を起こすことがあります。また、突然の感情的なショックも病気の原因になりうるのです。バッチ先生は感情が受けた傷害を癒すことで病気も治るのだと主張しました。そして、38種類の花のエッセンスを使ったヒーリングシステムを作ったのです。フラワーレメディは現在では世界中で使われており、ペットにも使用されています。
アメリカではペット関係の職業のプロにとっては必需品とされ、獣医師はもちろん、ドッグトレーナーやトリマーにも人気があります。
あるとき、生後二ヶ月足らずのトイプードルの子犬がぐったりして運ばれてきました。この子は昨日、犬がたくさん飼われている友達のうちに遊びに行き、くたくたになるまで遊んで帰ってきました。その夜から嘔吐があり、夜半から下痢も加わり、翌朝まで数十回の下痢と嘔吐にみまわれ、ついには血便が始まり、ショック状態になったのです。私はおおぜいの犬と遊んで興奮しすぎたことが病気の引き金になっていると考え、フラワーレメディの中でも救急薬のレスキューレメディを一時間おきに与えるよう指示しました。すると、お昼前には嘔吐がとまり、夕方には下痢もなくなり、翌日には食欲も出て、元気に回復したのです。ほかの薬も使いましたが、フラワーレメディが最も効いたと思います。この子犬は私にとっては忘れられない症例となりました。
 38種のレメディのうち5種類だけをブレンドしたレスキューレメディは事故、けが、ショック、手術からの回復にも有効です。私の病院では入院の前や手術の前後に使用して、動物のストレスを最小限に抑えています。また、テンカンの発作や心臓の悪い犬の咳の発作にも使えます。38種類のレメディをすべてそろえることは大変でしょうからレスキューレメディだけでも持っておかれることをお勧めします。当院でご用意できます。 
 (名越譲治)   
★ドイツ人とホメオパシー★                            2008年7月9日
今から8年前のことです。平成13年の12月から獣医東洋医学会の主催で、鍼治療の専門家を養成するコースが始まりました。毎月一回鍼治療の講義と実習が東京で行われ、全国から約50名の獣医師が集まりました。私は毎月、東京に通い、全部で15回のコースを終了しました。コースに参加している先生たちに共通していたのは、体に負担をかけない自然な療法で動物を治したいという熱い思いでした。抗生物質やステロイドなどの薬害は人でも問題になっていますが、人よりも体の小さい動物ではその被害が一層深刻なのです。そこで多くの先生たちが漢方薬や鍼治療、各種のサプリメントを使用していました。その中でも、最も注目されていたのがホメオパシーだったのです。
ホメオパシーはヨーロッパに伝わる伝統的な医療体系で、その起源は遠くギリシャ、ローマの時代までさかのぼります。そこで、「ヨーロッパの漢方」とも言われています。ホメオパシーは18世紀の末にドイツの医師、サムエル・ハーネマンによって体系づけられました。ハーネマンは当時使われていたさまざまな薬の副作用をなくすため、最小限度の薬物を使用する研究を続けていましたが、薬物を超微量まで希釈すると、ある段階から治療効果が高まることを発見しました。ハーネマンはさまざまな物質の効果を調べ、「健康な人にある症状を起こす物質を希釈して投与すると、その症状が出ている人を治す」ということを突き止めました。これを類似の法則といい、ホメオパシーと名づけられました。
たとえば、タマネギをみじん切りにすると、タマネギのエキスが目や鼻の粘膜を刺激して、涙や鼻水が出ます。これは花粉症の症状によく似ています。そこで、タマネギのエキスを10の60乗倍という天文学的数値に希釈して、同じ性質の物質を数種類混ぜて錠剤にしたものを花粉症の人に与えると、症状が治ってしまうのです。ドイツやフランスの薬局ではこのホメオパシーの錠剤が売られています。私も花粉症に悩む知り合いに使ってもらって、大変喜ばれました。
また、ハーネマンは病気の症状を病気の本質とは見ず、体の回復反応と考えました。つまり、発熱、湿疹、下痢などは病気と闘っている体の反応で、これを抑えることを目的とする治療は間違っていると考えたのです。細菌やウイルスが体に進入すると、体は発熱し、その結果、菌は増殖できなくなり、白血球や免疫物質によって死滅してしまいます。また、悪い食事によって毒素が体内で作られたり、汚染されたものが侵入すると、体はそれらを排出しようとします。下痢も嘔吐も排出するための反応です。消化管から排出できない毒素は目や鼻や皮膚から排出されます。皮膚の湿疹はステロイドで抑えるべきものではなく、排出を促進させ、解毒を進めることで治癒にいたります。同時に毒素を作らない食事を与えることも重要です。
1831年、ドイツでコレラが流行したとき、ホメオパシーの病院では154人の患者のうち死亡したのは6人で、死亡率が3.9%でした。しかし、一般の病院では1.500人の患者のうち、死亡したのは821人に上り、死亡率は54.7%にも達しました。この一件以来、ホメオパシーは世界中から注目されたのです。抗生物質も細菌についての知識もない時代でしたからこの数字は驚異的なものでした。ホメオパシーがこのような成功を収めたのは自然な治癒力を引き出す療法だったからです。
 その後、時代が進んで、抗生物質や化学的に合成された薬品が現れたので、一時は忘れ去られてしまったのですが、これらの薬品の副作用や薬害が明らかになると再び脚光を浴びたのです。
 ホメオパシーの薬はレメディと呼ばれ、自然界のさまざまな物質から作られますが、超微量に薄められてあるので、レメディそのものによる副作用はまったくありません。しかも、その種類は数千にも及ぶので、ほとんどどの病気にも対応できます。特に、ホメオパシーのふるさとであるドイツでは驚異的な発展を遂げて、一般の医療にも取り入れられています。
 2006年1月、私はドイツのフランクフルト近郊にあるホメオパシーの研究所と数件の動物病院を訪ねました。私たち日本人が漢方薬を日常的に取り入れているように、ドイツの人たちも風邪や腹痛や乗り物酔いには、まずホメオパシーを服用します。一般の市民も医師も化学的に合成された薬品を使うことをなるべく避けているようです。日本では安易に処方される抗生物質も慎重に使われています。ヨーロッパ、特にドイツでは自然療法が盛んです。研究所では朝8時から夜8時までホメオパシーの使い方やさまざまな実例についての講義を受けました。ドイツのホメオパシーは大きな製薬会社が人用と動物用に錠剤、注射液、軟膏などの数百種類の製品を作っています。また、動物病院では実際に動物を治療する場面に立ち会うことができました。私が訪ねた動物病院ではホメオパシーと波動療法がさかんに使われていました。ドイツの飼い主さんたちも獣医さんも体に優しい自然な治療法が大好きでした。私は日本も早くこうなればよいなと思いました。日本人は科学信仰のせいで薬が大好きです。日本の犬や猫は大量の薬品とワクチンを投与され、科学的に合成されたフードを与えられています。そして、ますます自然から離れた生活をしているのです。本当にこれでよいのでしょうか。   (名越譲治)
★狂犬病予防注射が終わります★
今年度の狂犬病予防注射と犬の登録が6月30日でいったん終わり、書類を市役所へ届けます。お済みでない方はこの期間内にご来院ください。狂犬病の予防注射をしていないと、万一、犬が人を咬んだ場合に、適正な飼育をしていないとして、飼い主は不利な立場に立たされる恐れがあります。また、被害者に対する治療費のほかに狂犬病に感染するかもしれないという恐怖感を与えたことに対する慰謝料を請求されることもあります。予防注射は7月以降も受けられますが、書類が市役所へ届けられるのは10月になります。
★家族を守るために出来ること★
前回マイクロッチップをご紹介し、当院でも数頭のわんちゃん、猫ちゃんに入れて下さる方がいらっしゃいました。ありがとうございます。また、「もっと詳しく聞かせてほしい。」「異物をいれるのは、かわいそう。」などの声もありましたので、今回再度ご説明させていただきます。
 マイクロッチップは直径2o長さ13o程のサイズのもので、体内に入れても害のない、生物学的対応ガラスで出来ています。また、挿入後も痛みはなく、体内を移動することもほとんどありません。専用のリーダーという機械を、挿入した肩の付近にあて、登録された番号を読み取り、身元を確認するというものです。日本だけでなく、海外でも身元証明としても使えます。私もわが家の犬(チワワ)と猫にも入れていますが、変わらず元気にしています。スタッフの犬は8年前に入れましたが、変わりなく元気です。
 私が入れたのには、訳があります。専門学生の頃、雲仙普賢岳の噴火によりで身元が分からなくなった、犬や猫を保護している施設に行きました。災害が起きる前は、優しい飼い主さんのもとで、家族として暮らしていたのに、名前も住所も言えない犬、猫は帰る家を失ってしまったのです。どんな思いで、毎日を過ごしているのでしょうか。福岡でも、西方沖地震が起きましたが、数年後には、警固断層が大きくずれる恐れがあり、その被害は、阪神淡路大震災に匹敵するとも言われています。災害が、起きないにこしたことはありませんが、もしもの時確実に身元が分かるものがあれば、家族のもとに再び戻れます。言葉を話せない小さな家族のために、私はマイクロッチップを選びました。そして、もう一つ!、体温計機能がついた優れものもあります。通常、犬や猫は、肛門から体温計を入れて熱をはかりますが、この機能のついた、チップを入れておけば、リーダーを肩にあてるだけで、苦痛を与えることなく2.3秒で、正確に熱を測ることが出来ます!
 マイクロチップの金額は、通常の物は、4500円で、体温計機能が付いたものは、5000円です。処置自体は1分程で終わりますが、挿入に使用する針が、2o程の少し太めになりますので、不妊去勢手術など、麻酔をかけての処置の際や、鎮静剤を使用しての処置の際に一緒にされるのが、お勧めです。

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